現地紙による報道はこちら。
http://berita.liputan6.com/hukrim/200909/245689/Turis.Jepang.Diperkosa.dan.Dibunuh
遺体の足が写ってる写真があるので注意。
本文を日本語に訳すと、
「9月28日にクタ地区の茂みの中で、日本人の死体が見つかった。
死体には傷がいくつかあった。被害者はサノ・リコさん。
容疑者は彼女を殺す前にレイプしていた。
サノ・リコさんは、一緒に旅をしていたソメヤ・マユミさんによって行方不明になったと報告されていた。その報告によれば、クタ警察地区において、彼女は誘拐されていた。
被害者はレギャンクタ地区のプラニホテルに滞在中、薬物ネットワークに関与していた疑惑がある。
バリ地区警察、デンパサール市警察、日本領事館は初期捜査を始めている。
このサディスティックな殺人の動機は謎のままだ。」
他の現地紙はもう少し詳しく報道しており、上記に付け加える情報として、
http://www.beritabali.com/index.php?reg=&kat=&s=news&id=200909280009
・サノ・リコさんは33歳、同行者のソメヤ・マユミさんは30歳。
・9月25日(金)から行方不明になっていた。
・遺体が発見されたのはクタ地区のMertanadi Roadで市場の横。
・遺体は身元がわからないよう顔がつぶされており、黒く変色していた。また、体は青く変色しており、腐敗がはじまっていた。
・黒いシャツと下着を身に着けていた。
・近くからは爪きり、部屋のカギ、サンダル、ヘアピン2つ、ピンクの下着が見つかった
・最初にみつけたのは「パパヤベーカリー」の従業員で、強い異臭がしたため。
さらにこの記事の前の報では被害者の住所が出ていた。
東京都江戸川区北小岩在住のようです。元記事では番地まで出ていたけれど、いいのかこれは。
http://www.beritabali.com/index.php?reg=&kat=&s=news&id=200909280008
さて、この第一報がどこまで正しいのかわからないけれど、最も詳しいいきさつが書かれていた。
・25日金曜日にソメヤ・マユミさんは強盗に遭った。
・25日24時ころ、二人は現地男性1人とともにホテルに戻った。二人は部屋に戻ったが、現地男性はホテルの前で待っていた。
・15分後、マユミさんはこの男性と外出した。マユミさんがホテルに戻るところをホテルの警備員は目撃していない。
・26日午前2時30分ころ、クタ警察署員を名乗る男がホテルの警備員を起こして、マユミさんが滞在する10号室に案内するように指示。
・マユミさんはホテルに戻っており、警備員が英語で「彼は警察からきて、あなたをチェックしたいそうだ。彼は情報がほしい」と説明、マユミさんはその男と同行した。
・数分後、男はマユミさんなしにホテルに戻り、警備員に「彼女はドラッグの売人だ」と告げ、同行者に会いたいと言ったので再び10号室へ行った。
・男は同行者のサノ・リコさんに「サノさん、あなたは警察にこなければならない。あなたの友人がドラッグでトラブルを起こした」と告げた。友人が警察の捜査対象になっていることに驚いたサノさんはその男について行った。
・二人がヤマハのMio(バイク)に乗っていたのを警備員は目撃しているが、ナンバーまでは覚えていなかった。
・3時30分ころ、男が一人で戻ってきて、部屋を調べたいと言ってきたため、警備員は部屋へ通した。
・15分の家宅捜索のあと、2つのバックを持ち出した男は「後ほど特別警察が家宅捜索に来るので部屋はこのままにしてほしい」と告げて出て行った。
一方、最初に連れ出されたマユミさんはホテルから2キロほど離れたデラスリ通りにある結婚式プロデュース会社「Wangi Bali」の裏でレイプされそうになった。しかし、失敗した犯人は彼女のパスポート、携帯電話、金のイヤリング、腕時計、現金55万ルピア(5100円くらい)を奪って逃げた。
レイプから逃れたマユミさんはサノさんのことが心配になってホテルに戻ったが、すでに彼女は行方不明になっていた。
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以上。日本の報道ではわからない細かいことが書かれていた。
バリにはボディボードをしに行ったことがあり、クタやレギャンにはいささか土地勘があるのでちょっと突っ込んで調べてみたのが、この地図だ。
バリのクタやレギャンはまさに我々が滞在した地区。
観光客がたくさんおり、治安はインドネシアの中では比較的よいほうだ。
イスラム教国のこの国の中でバリ島はヒンズー教徒が多数を占めるため、ジャワやスマトラといったテロ多発地区と一緒くたにしての考えは間違いである。東南アジアでこういう事件が起こるとそういった論調でものを書く人がいるが、あまりにも単細胞な考えだ。
クタ海岸は初心者にも乗れるサーフィンに適した波がある。なので、この近辺には多数のレストランやホテルがある。しかし、女性同士でバリに来る場合、一番の目的はスパやエステだろうと思う。4時間にも及ぶフルトリートメントなんかを日本でやろうとすると、下手をしたら10万くらい飛んでしまうが、ここバリでは2万くらい。しかもエステの本場でありコストパフォーマンスは高い。
女性二人旅のバリ島というと、バリ男性を目的に行ったのではないか、という考えや推論が出てくるのだが、これもちょっと疑問だ。被害者は警察を装った人物に呼び出されている。男遊びの果てにこういうようなことになったとはちょっと考えられない。別の報道では25日に強盗に遭ったというので、このあたりの絡みもあるのではないだろうか。
日本では行われていない報道としてドラッグのことを現地紙は指摘しているが、どうもこれも言いがかりのような気がする。
彼女が宿泊していたプラニホテル。
http://www.bali-indonesia.com/bali-prani/
http://www.hotels.co.jp/ho253391/bari-purani-hoteru-kuta-indoneshia/
2001年オープン、全20室の小さなホテル。空港から車で3分ということで、日本のツアーでのホテルランクでいうと、エコノミークラス。
遺体が発見された空き地の横にあるPapaya Bakely
http://www.buravi.com/jalan/super/papaya.html