ふたり揃って酷い夏風邪をひいたばかりだったので 
「もう1週ボティボはお休みしようね」 
「じゃあ、江の島の花火だけ行こうか?」 
「え〜でも混むでしょ?新しく江の島に出来たスパで、贅沢しながら見るのならいいかも」 
「じゃいっそ温泉まで脚伸ばしちゃう?」 
と、急遽決まった今回の小旅行、予約を入れた数日後にお宿から電話が入りました。到着時間を一応17時と伝えてあったのですが、ずいぶんと「食事が18時からですのでくれぐれも、お遅れになりませんように」と言うようなことを言っていました。 
なので、早めにチェックインすると伝えたのですが、食事の途中でその理由がよくわかりました。 

食事の時に通された別室で用意されていたお膳はこれだけ。 
「まぁ、ちょっと少なめの気がしないでもないけど、鍋敷きが1つあるし、汁椀とご飯が出てくるだろうし、こんなんもありかなぁ」 
と思っていました。 


・お刺身のサラダ仕立て。 
サーモンにはかいわれ、ひらめにはみょうが巻き込んであり、大根のツマの上にはこんもりと玉ねぎスライスが。ちょっとした細工ですが、ただ切り身を盛りつけるよりずっとかわいらしいですよね。 
・コンニャク豆腐のそうめん仕立て。 
わたしの苦手な穴子がのってましたが、ちょこっとなので平気でした。あと甘辛く煮た椎茸など。 
・汲み上げ湯葉の梅ソース。 
ピンクの花びらに見立てた百合根が可愛らしい、さっぱりした一鉢。 


・前菜6品。 
いちじくのワイン煮。林檎と生クリームが牛皮で包まれたもの。う巻き卵。なんとかという名前の枝豆。小海老をさっと焼いたもの。コンニャクと山菜の炊いたもの。 
牛皮がふわふわと柔らかくて幸せ。またまた苦手なう巻き、けれどひと切れだと難なくクリア。影になってるコンニャクは竹輪みたいになったものの真ん中に山菜が。とてもコシのあるコンニャクでした。 
・上州豚(だったかな?)と湯葉のしゃぶしゃぶ。 
出汁がどうやってとるんだろうというぐらいコックリといいお味。ポン酢も何も出てこなくて、これだけで頂いたんですが、充分美味しい。柔らかくて甘いお肉に、からむ味深い出汁だけで充分なお味でした。 

料理を食べている途中、15分くらいしたころかな? 
ジュウジュウと音を立てて運ばれてきたのが、コレ(*'-') 
・上州牛とエリンギのステーキ。 
バターとステーキソースの焦げる香りがとてもよくて、お肉は柔らかくて幸せ。ダンナさん、なんにも言わずパプリカ食べてました(笑) 

美味しいお肉だね〜あんなに熱々って感激だね。なんて言って食べ終わった頃に、篭盛りの天ぷらも運ばれてきました。 
・白身のチーズ天ぷら+えびすり身蓮根+えびすり身椎茸。 
目の前で揚げて貰ったみたいに熱々で、白身もふっくら、エピのすり身も臭みが全くなく、ダンナさんもちょっと頑張って食べちゃってました。それぐらい美味しかったです。揚げたては、抹茶塩で食べるのに限ります。 
個別の写真を撮るの忘れちゃったけれど、全体写真の左下にある小さな土瓶。これは薬膳土瓶蒸し。クコの実とか薬草が、地鶏や舞茸やキノコ類と一緒に。この出汁もどうやってとってるんだろう。薬草が入ってるせいもあるけど、しゃぶしゃぶのお出汁とは基本的に別物みたい。 
薬草の香りにちゅっとびっくりしたのは最初の一口。気が付いたらどんどん飲んでました。まさにハマる味。身体の中からホカホカしてきました。 

いやぁ〜お腹いっぱいになったね〜お献立書にご飯も出るってあるけど大丈夫かなぁ・・・なんて言ってると、またプツプツと音を立てたものが運ばれてきました。 
・林檎のグラタン。 
実はクチコミでこれの存在知っていたのですが、こうして一個まるごとくると思わなかったので、感激。 
中にはサイの目にきった林檎や舞茸などが。え?と思うかもしれませんが、ちょっと酸味のある林檎にまだシャキシャキ感が残っていて、チーズ独特の風味のきいたこってりソースとよくあいます。 
お腹がきついきついと言いつつ、全部食べちゃえるくらい美味しかったです(*≧∇≦) 
もうほんとに無理だねぇ…炊き込みご飯なんて絶対入んない…デザートもあるみたいよ…どうしよう…。 


で、運ばれてきたのは 
・古代米とキノコの炊き込みご飯。 
・ナメコのお味噌汁。 
古代米って初めて食べましたが、香ばしくて美味しい。玄米よりずっとずっと美味しいです。噛むと甘味も多くもっちりした感じ。キノコはほとんど食感を感じないぐらいにとても細かく刻まれていて、しっかり味が出ていました。 
ナメコもトロンとコロンとしていて立派。三つ葉の香り、やっぱりいいね。 
そして締めのデザートは、 
・シューアイスとメロン。 
ちょっと懐かしい濃い牛乳味のアイスがびっしり詰まっているのに、運ばれてきたときシューの外側はカリッとしてました。 
ここで焼いてるのかな。ふってあったスプレーのデコレーションがまたなんとも懐かしくて可愛い。メロンもさっぱり甘かったです。 
あとはお新香。 
以上20品前後、1時間ぐらいかけて頂きました。 
料理の運ばれるタイミング、熱々のものは熱々出来たてで、 
女将さんが電話であんなに到着時間のことを言ってらっしゃったのは、これだったんだなぁ…と感激。 
顔を見て、確実にその時間に熱々で出す準備のためだったんですね。 
実は夏休みのこのシーズンで1泊15000円前後のお宿なんですが、これだけ気配りされたお料理に大満足。蟹も伊勢エビもアワビも出てきませんが(もっともそれは我が家的にはあまり喜べない^^;)、とっても美味しい時間を過ごしました。 
どの仲居さんも終始にこやかで、「暑くありませんか?窓開けましょうか?エアコンどうしましょうか?」と空調にとても気配りして頂いたり気持ちの良い晩ご飯となりました。 
ごちそうさまでした。