黄道12星座
かに座(Cancer--キャンサー)
プトレマイオス48星座であり、ふたご座、しし座の間にある小さな星座。 明るい星がなく4等星が4つという目立たない星座だが黄道上にあるため昔から重要視された。 かに座のラテン名Cancerは癌の学名と同じだが、これは乳ガンの形がカニの甲羅に似ているところから。 ギリシャ神話ではヘラクレス(ヘラクレス座)が怪獣ヒドラ(うみへび座)を退治しようとしたとき、 ヘラクレスのことが嫌いな女神ヘラが刺客として派遣したお化けガニだという。 このカニはヘラクレスの足をはさもうとしたがすぐに踏みつぶされてしまった。 それを哀れんだヘラが星座にしたという。

かに座の星

α星 アクベンス
アラビア語で「つめ」。
β星 アルタルフ
アラビア語で「足の先」。
γ星 アセルス・ボレアリス
ラテン語で「北の小さなロバ」。
δ星 アセルス・アウストラリス
ラテン語で「南の小さなロバ」。

* γ星とδ星の星名の意味は「プレセペ星雲」と呼ばれているM44と関係がある。 星ではない、なんだかぼんやりと雲のように見えるこの天体を飼料の入った桶と見立てて、 それをはさんで二頭のロバが食事していると考えたことがその由来となっている。