黄道12星座
いて座(Sagittarius---サジタリウス)
さそり座の左側にある黄道第九星座。一等星はないけれど、2等星以下の星が天の川の中に輝いている比較的明るい星座だ。もちろんプトレマイオス48星座の一つ。ギリシャ神話に出てくるケンタウルス族(上半身が人、下半身が馬)の賢人、ケイロンをかたどった星座である。ケンタウルス族は野蛮で好色だったとされるがこのケイロンは医術にすぐれて多くの病人を助けたり、みなしごを育てたりした。後にヘラクレスが他のケンタウルス族と戦ったときに誤って毒矢に当たって死んでしまい、ゼウスがその死を惜しんで星座としたという。

いて座の星

α星 ルクバト(Rukbat)
アラビア語の「ルクバト・アル・ラミ」(射手のひざ)の前半部分から。
β星 アルカブ(Arkab)
アラビア語の「アル・ウルクヴ・アル・ラミ」(射手のアキレス腱)の前半部分から。
γ星 アル・ナスル(Alnasl)
アラビア語の「アル・ナスル」(矢の先端」から。
δ星 カウス・メディア(Kaus Media)
アラビア語の「カウス」(弓)とラテン語の「メディア」(中央)の合成語。
ε星 カウス・アウストラリス(Kaus Australis)
δ星と同じ命名法で「弓の南の部分」。
ζ星 アスケラ(Ascella)
ラテン語で「わきの下」。
λ星 カウス・ボレアリス(Kaus Borealis)
δ星と同じ命名法で「弓の北の部分」。
σ星 ヌンキ(Nunki)
シュメール語の「海の始まるしるし」に由来すると言われている。ここから東側には海や水に関係する星座が続くため、この星の名前になったという。