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2004/08/06
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道
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たいていのことならいつも
ふふんとこなしてしまうあなたが
たまにミスをしてわたしに見られたときの
その表情がたまらなく愛しくて
たぶん少年の日々
そんなふうにはにかんでいたのだと思うと
あなたの歩いてきた全ての道を
あたしはまるごと抱きしめていたいと願う
ふたりの日々でどんなときも
あたしよりも大きな存在のあなたが
疲れた表情でいちにちを語る時
わたしに心配をかけまいとして
今朝も手を振り出かけて行ったのだと思うと
その筋肉もその皮膚も
全てを癒し解きほぐしてあげたいと思う
あなたが歩くその道が
たとえば暗い石ころ道なら
あたしは少し後ろからお供して
いつもぴかぴかに磨き上げた銀の蜀台を手に
赤い蝋燭を灯してあげよう
あなたに守られながら
あなたを守る
そういう日々を送っていこう
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