らしんばん座(Pyxis--ピュクシス)
「らしんばん」とは羅針盤。船に備え付けられている方位を知るための器具。アルゴ座を4分割したとき、もともとここは「ほぼしら座」(帆柱座)だったのだが、フランスの天文学者ラカーユが「らしんばん座」に改めた。彼はいくつか南天に新設の星座を作っているが、羅針盤や顕微鏡など、それまでの神話とはかけはなれた機械類が多い。しかしそれは、18世紀当時に急速に進歩した科学技術を記録したいために制定したものだという。ところが、再び別の学者によって「ほぼしら座」に戻されたのち、またまた別の学者によって「らしんばん座」となった。乱立する星座を確定させるために開かれた1928年の国際天文同盟の会議で全天星座が88と決められたときに正式に「らしんばん座」となった。そういう経過なので、元アルゴ座の他の3つの星座と違って、この星座ではα、βと順番に命名されている。
らしんばん座の星
固有名詞のある星はありません。
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