この家にきた今年の3月。4月に晴れて恋人に昇格し、10月にプロポーズされ、11月に入籍。
同じ姓を名乗ることになってようやく、わたしは部屋のいろいろなところをほとんど躊躇わずに触れることが出来るようになりました。
それまでいくら継続的に彼女さんがいても、殿方が3LDKのマンションをひとりで維持しているわけですから、掃除だとか片付けだとか手が回るわけもなく、来た当初はお掃除ばかりの日々だったようにも思います。
それでも触れてはいけないいわば聖域のような場所は幾つかあって、いつもそれがわたしの中に何か目には見えない影を落としていた気もします。

入籍を前に、彼がそういう全てをクリアにしてくれたおかげで、今は気兼ねなく掃除をし、わたしなりのアレンジで小さな個所のインテリアから手をつけ初めて、だんだんと『わたしも住む家』らしくなってきたのがとても嬉しいです。
昨日の朝は不燃ゴミの日だったので、ランカウイ島に行く前に捨てきれなかったゴミをようやくこれで大方出すことが出来ました。いつものようにエントランスまで出て彼を見送ったあと、管理人さんが「お引越ししちゃうんですか?」と聞いてきたのは、そんなたくさんのゴミを出す姿を見ていたからなのでしょう。
「いいえ〜ずっと住みますよ^^」

考えてみると、分譲マンションのメンテナンスというのは、本当に毎日の積み重ねです。例えば、車好きの男の人が何千万円もする車を買って乗っていたら洗車や車内の掃除にもかなりの気を使うでしょうし、燃料もレギュラーではなくハイオクを入れるでしょう。エンジンオイルの銘柄にも拘ると思うのです。
だから・・・
わたしは、日々この家を磨きます。
この先ずっと、何年も何十年もあなたと暮らすこの家を少しでも快適に暮らせるように、せっせと掃除機をかけ、窓ガラスを磨きます。
今年も残すところあと半月たらず。
毎日、大掃除を少しづつはじめています。