2004/12/12 Sun
00:00 | posted by
momoca funahashi
ダンナさん(彼氏ではなくなった今、何かこの日記での通称を考えなくてはと思い、こう呼ぶことに…^^)が、この時期でなくてはいけない場所へ連れて行きたいといいます。
わたしは、この第3回ミステリーツアーの提案にドキドキしながら、行き先はどこなのだろう・・とまるで子供のように色々考えをめぐらせます。
聞きたくは無いのに「ねぇねぇ・・・そこへは歩きやすい靴がよい?」「寒いのかな・・・暖かいコートのほいがいい?」と好奇心がどうしても先立って、行き先を説くヒントになってしまいさそうなことばかりを聞きます。
「ん〜どうせいってもワカラナイだろうしね・・・行き先は『絵画館通り』^^」
「いやぁ〜もう言わないで!あぁ・・自分。絶対googleなんかで、検索してはいけないよ、自分;;」
「桃香・・・ほんとに面白い子だね」
好奇心というのは次から次へとわいてきて、わからないほうがどれほどお楽しみが増幅するかも知っていながら、わたしの中のアンテナは、記憶のデータベースからあらゆる情報を引き出そうとします。
webで検索してしまえばたぶんすぐにわかってしまうその場所・・・しかし・・・。
体内の膨大なデータベースが【検索完了】のチャイムを鳴らします。
「あの・・・それ・・・銀杏並木!!!?」
「あたりー!わかっちゃったかw」
途中いつものラーメン屋さんでごはんを食べて、会社にちょっとだけ用事があるという彼と、さてわたしはその間どうしようか・・・という相談。
「そうだね、会社のロビーで待ってて。すぐに戻るよ」
彼の勤務先のそのビルは本社でもないのに、とてもゴージャスでなんだかどきまぎしながら立派なエントランスに続く階段を上ります。なぜか彼とちょっと離れて、キリリとした表情で、なるべくお仕事の打ち合わせか何かで同行したビジネスマンモードのわたし。
美人の受付嬢に警備員。ちらりと社員証を見せた彼は「じゃぁ、すぐ戻るからね」と、わたしをよりによって警備員さんに一番近いテーブルへ案内します。
何人かの人々が出たり入ったり「いらっしゃいませ」「いってらっしゃいませ」英語も飛び交うその空間で、ドキドキしながらも平静を装い文庫本を広げて彼を待ちます。
20分後・・・「おまたせ^^ いこっか」
彼とそのあといったのは、テレビや映画で幾度となく目にしたステキな銀杏並木でした。写真を撮って、そのあと彼がいつも通っている病院(最近、首の神経がお疲れモードで引っ張って頂いています)にちょっと寄って、渋谷で映画を観て帰宅。
映画は、『ハウルの動く城』いろいろな評価があちこちでされていますが、わたしは素直にステキな映画だと思いました。との台詞も、どのシーンもとても心に染みるものでした。頭でっかちに理屈を並べたら、いくらでもケチのつけようはあるけれど、ピュアな平たいココロで観たなら、きっと感動する作品だと思いました。
宮崎作品は、ほんの一部しか見ようとしなかったわたしにでさえ。
-*-
会社に連れて行ってくれたこと、銀杏並木をわざわざ見せようと計画してくれたこと、どれもがココロに嬉しくて「ねぇねぇ・・・会社に連れて行ってもらえるのって、妻の特権だよね」ってとっても大はしゃぎしてしまった帰り道。
わたしにとって男の人の職場というのは、とても神聖な場所で。男のいわば戦場の気がしているので、例えば交際中、よほど急を要する連絡事項があっても、それがその人の仕事に関するもの以外の場合は、メールをいれて携帯に着信履歴を幾つか入れたあとは、ひたすらあちらからの連絡を待つのがいつものやり方です。
実際、以前の結婚期間も自分が倒れたときすら、いずれ帰ってきたらわかることだから・・・と連絡をいれずにガマンしていたので。
そんな職場に、たとえロビーまででも招きいれてもらったことは、本当に嬉しいことでした。
-*-
眠る間際のおしゃべりで、実はかつてそこに招き入れたのが以前の奥さん以外にもいたと聞いて、相当凹み・・・。よくよく聞いたら、当時付き合っていた子が、忘れ物を受け取りに向こうから勝手にやって来ただけのことなので、仕方の無いことなのですが。
そんなことで、ちょっと拗ねたり泣いたり、お酒を飲んでしまった昨夜。
それでもわたしと彼の人生に、特別に嬉しいステキな日であったことに変わりは無くて。
こうして少しづつ、新しい姓といっしょにわたしも染まっていくのだと思うと、これまであるいた長く険しいこの道も、まんざらではなかったと、抱きしめて眠りたくもなります。
明日もいい日でありますように。