やめにしよう。
2004/05/13 Thu 00:00
momoca funahashi
「俺のこと本当に好きなの?」
布団に潜り込んでから、そうあなたに何度も聞かれた。前日ほとんどうっすらしか眠っていなかった腫れた赤い目のまま、今日は街に出掛けて、本を買ったり用事が済んでからもあてもなく歩いていた。時計を見るとあなたの定時の1時間前だったので、思い切って電話してみた。勤務時間中に連絡を取りたいときは携帯でメールを打っても電話はしない・・・それがわたしのルールなのだけど。
1時間・・・渋谷の街の午後6時半過ぎはごった返していて、ひとりでお茶をするにしても居心地のいい本を読める場所を知らない私は、本屋の入っている飲食店ビルのエレベーターホールでさっき買った本を読むことにした。あなたから午後7時半過ぎに「今会社出たよ」と電話。指示された地下の本屋入り口に移動して再び本を読む。
朝から軽いものしか口にしていなかったのと前日の睡眠不足ですっかり哀しい気持ちになりながら立ったまま本を読む。知らないサラリーマンが何か話し掛けてきたけれど本から目を離さず無言でやり過ごした。
いろいろなことを考えてばかりのいちにち。
程なくして彼が来た。本当は「食事して帰ろうか・・・」って言ってくれるのを待っていたけれど、彼が本を買うと言うので再び本屋へ。いつもの電車に乗ってるあいだ、混雑と空調の悪さと空腹に何度か眩暈がする。途中、座席があいて彼に座るよう促され座る。お腹が空いていると言うと、電車を降りてからバスの待ち時間があったので「スーパーで桃香が帰ってすぐ食べられるものを買って、タクシーで帰ろっか」と言ってくれたので素直に従う。
帰ってからそれを食べたときにはすでにへろへろになってしまっていて、彼が眠る時間まで起きていられる自信がなかったので、今日はいつもより手を抜いて、簡単な彼の為の夕食を用意し、明日の朝食の為のお米をセットする。(晩御飯はいつも寝る前に食べるのです)
でもすぐには眠れなくて、ビールを飲んで自分の部屋であてもなくネットの波に揺られる。随分経ってから、食事の済んだ彼が眠ると言うのでわたしも従う。
---
「俺のこと本当に好きなの?」
いろいろな話を布団の中でしていたとき、睡魔と酔いと自分の心の靄がうまく言葉を紡いでいないと思った。朦朧とした頭の中でしっかり話を聞かなくちゃ、しっかり返事をしなくちゃ・・・そう思っているのになんだかわたしはまた上手く話せないでいた。
[9] >>
comments (0)
trackbacks (0)
<< 狂ったふたり。
たとえば。 >>
[0] [top]