国歌いろいろ
2012.08.15 Wednesday 19:49
kazuto funahashi
こんなふうに国歌の歌詞は血なまぐさいものが多いです。ドイツはどうかなと調べてみると。
Einigkeit und Recht und Freiheit Für das deutsche Vaterland!
Danach lasst uns alle streben Brüderlich mit Herz und Hand!
Einigkeit und Recht und Freiheit Sind des Glückes Unterpfand
Blüh' im Glanze dieses Glückes, Blühe, deutsches Vaterland!
統一と正義と自由を 父なる祖国ドイツの為に
その為に我らは挙げて兄弟の如く 心と手を携えて努力しようではないか
統一と正義と自由は 幸福の証である
その幸福の光の中で栄えよ 父なる祖国ドイツ
割と普通。でも、これには裏がありました。この歌詞は3番なのです。
1番の歌詞はこんな感じ。
Deutschland, Deutschland über alles,Über alles in der Welt,
Wenn es stets zu Schutz und Trutze Brüderlich zusammenhält.
Von der Maas bis an die Memel,Von der Etsch bis an den Belt,
Deutschland, Deutschland über alles,Über alles in der Welt!
ドイツよ、ドイツよ、すべてのものの上にあれ
この世のすべてのものの上にあれ
護るにあたりて
兄弟のような団結があるならば
マース川からメーメル川まで エチュ川からベルト海峡まで
ドイツよ、ドイツよ、すべてのものの上にあれ
この世のすべてのものの上にあれ
真ん中あたりがいかにもヤバそうです(笑)
マース川は今のベルギーからオランダを流れている川で、かつての「神聖ローマ帝国」のフランスとの国境線でした。
メーメル川はリトアニアとロシア領カリーニングラードを流れる川で、かつての東プロイセンの国境でした。
エチュ川とはイタリア北部の川でアディジェ川と呼ばれており、以前はオーストリア帝国の南の国境でした。
ベルト海峡とは今のデンマークにある海峡で、ユトランド半島とフュン島の間にあります。別名リレ海峡。
と、まあ、かつての最大版図を思い切り書いてあるわけで、現在はこの1番は使われておらず、人前であからさまにこの1番を歌うとネオナチ認定となるそうな。
しかし、この歌詞が出来たときはまた、ドイツ帝国は生まれておらず、ドイツはたくさんの領邦で構成された地域でした。そのことに胸を痛めた詩人で大学教授だったホフマンが「同じ言葉を話す人々がいつの統一された国民になったらいいな」という願いを込めて書かれたものであり、今の世界情勢とはちょっと違うというところに留意すべきでしょう。
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