原盤権とは

2010.10.25 Monday 12:55
kazuto funahashi


宇多田ヒカルがベストアルバムに対し「私の意志とは全く無関係 買わなくていいです」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1384204&media_id=85


レコード会社とアーティスト側で、とくに移籍後に多いこういう紛争。

昔はOFF COURSEでもあったし、記事にあったようにドリカムやスピッツでも。(ドリカムはのちに和解して、ドリカムが関与したベストを出しなおしている)

レコード会社が持っている原盤権。これがレコード会社の存立には欠かせない権利で、アーティストがリリースしたくても、原盤権をメーカーが持っている場合、メーカーがうんと言わないかぎり、楽曲はリリースできない。

これは、最初の専属契約時にどちらが持つか、あるいは割合(0か100かではなくて、50-50という場合もある)を決めるのだけれど、デビュー時だとたいてい、メーカーが100%持つことになる。


なぜかというと、メーカーはそのアーティストの楽曲製作費や宣伝費など、初期投資に多大のお金を使うわけで、原盤権はその見返りになるからだ。

売れたアーティストのフルアルバム製作費となると軽く1000万を超える。この額を事務所が負担するというのはなかなかキビシい。(ジャニーズ事務所は逆に、メーカーに原盤権は渡さない。それだけの資金力があるということ)


まあ、昔はこういうのは「契約にあるししょうがない」とあきらめるのが普通だったのですが、アメリカ育ちのビッグアーティストの宇多田氏だからこそ言える発言だったのかも。

アメリカでこういう発言したら「営業妨害」と訴訟沙汰になるでしょう。

この記事を読んだ大多数は宇多田氏の味方に回りそうだけど、権利を持っているのはそれ相応に理由があるというのも理解していなければならない。

ところで……たしか宇多田ヒカルってデビューからずっとEMIだったと思うのだけれど、どうしてUniversalが関係してくるんだろう。調べてみたけれどわからなかった。

あう、理解できた。海外リリースのときはユニバーサルだったのねん。


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