矢沢透。
2010.09.14 Tuesday 20:42
kazuto funahashi
矢沢透と聞いてピンと来るのは40代になってしまうのかな。
ニューミュージック世代の第一人者である「アリス」のメンバー。通称「キンちゃん」。
谷村新司と堀内孝雄は解散後にもソロ活動でヒットを飛ばし、現在の音楽業界にもそれなりの地位を築いているが、彼は実業家に転進した。現在六本木で焼き鳥店、神田でギターショップを経営している。
しかし、彼も一応ソロアルバムは出している。
1978年リリースの「バラエティ・ツアー」だ。
ここに納められている曲を聞くと他の2人のメンバーとはまったく違う音楽性が垣間見える。どちらかというと、オフコースや山下達郎に近い感じなのだ。(ちなみに矢沢は2人時代のオフコースに勧誘されたことがあり、「ワインの匂い」でドラムを担当しているのは彼)
しかし、惜しむらくはこの人、唄が下手すぎた。
メロディやアレンジは今聞いても古さを感じさせない秀逸なものなのだが、うーむ。
この曲も入っている「バラエティツアー」は当時中学生だった私も注目し、貸しレで借りた録音した。今もどこかにカセットがあると思う。CDにはなっていないため、かなりレアなアイテムなんだけれど、隠れ名盤と言ってもいいぐらいだ。
収録されている「スプリングタイム」という曲が最高にいいのだけれど、Youtubeには上がっていなかった。まあ、「ホリディ」と「街のためいき」が上がっていただけでも奇跡的なんだが。
このあと、ソロでは無理だと感じた彼が組んだバンドが「ブレンド」だ。
メンバーは3人。
しかし、このメンバーが今から考えると豪華である。
キーボードは鷺巣詩郎。ブレンド解散ののち、T-スクゥエアに加入、その後さまざまな映画やアニメ音楽を担当。エヴァ関係の音楽はすべてこの人。
ボーカルは米国人のジョン・スタンレー。この人自身は無名なんだが、奥さんがあの八神純子なのである。
このバンドもアルバム2枚を残して解散。
キンちゃんは音楽界からも引退してしまうのであった。
しかし、たまに繰り返されるアリス復活にはちゃんとドラムで参加。
インタビューで「ドラムやってて楽しいと思ったことは一度もなかった」と語っていたんだけれど、「第3の男」、あるいは「影に隠れていた男」としての自分の立場を自嘲していたのか。
[9] >>
comments (0)
trackbacks (0)
<< 織田裕二の奥さんは野田舞衣子さん。
アンパンマンマーチの謎。 >>
[0] [top]