批判だけなら誰でもできる。

2010.04.18 Sunday 17:52
kazuto funahashi



しかし、音楽業界が縮小しているというわけではないのです。JASRACの配分高は年々増加しているので、音楽の「消費」自体は年々増えているのですよ。だから、レコード業界だけが斜陽化していると言っていいでしょう。


まあ、私が知っている範囲でも、各社、社員数が3-4割は減ってますね。早期退職ばかりやってますよ、うちの会社も含めて……。むろん、消えてなくなった会社も山ほど。


20年前までは税金差っぴいてもまだ、利益率が10%あったそうですけど、今は5%ないんじゃないかな。



ほかの人の日記を読んでて、いろいろ。

キングやキャニオンも確かに和製ではあるが、あまりに規模が小さくなってしまった。キャニオンはおにゃんこ時代が絶好調だったけど、今はパッとしない。
ランティスはできたばかりのレーベルだが、アニメ専門なため売り上げは知れてる。

バップは日本テレビの音楽部門が独立したレーベルで、トイズはそのバップから独立したレーベル。だから、ミスチルの最初のほうの作品はバップから出ている(今はトイズから出しなおししている)

それから、原盤権だけど。

もともと、日本のレコード会社って原盤権を持っていないのが普通だったのです。事務所が持ってました。その方針にたてついたのが、CBSソニー(現SME)。1969年にソニーがCBSと合弁で始めた会社で、政府の資本規制緩和第1弾で作られた外資系レコード会社でした。そのため、米国流の考えかたで、原盤権を確保する方向に動いたわけです。原盤を自分たちで持つ代わりに制作費も出すと言う。それまでの業界慣行にさからったわけだから、自分たちで新人を見つけ育てるしかありません。そのためソニーにはSD部門という専門セクションがあるくらい、新人開発の力は強いわけです。ついでにいうと、それまでレコード店との決済のしかたも年4度の手形決済だったのを毎月ごとの現金決済に変えたのもCBSソニーでした。いろいろ革命的なことをやったわけです。

最初は店のほうもシカトしてましたが、その条件を飲んででも仕入れないといけない事態が到来しました。サイモン&ガーファンクルの「卒業」サウンドトラックがバカ売れしたためです。
レコード業界がほかと違うのは、「別の会社から同じものは出ない」というところ。車なりヤカンであれば、他の会社から似たようなデザインのものは出るかもしれないですが、レコードに関しては、専属契約になるので、ある会社からしか出ません。

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