死と結婚とネコ。

2010.02.19 Friday 19:26
kazuto funahashi


私はペットを飼わない。

小学校3年のときに1年半飼っていた手乗り文鳥が死んだ。
その亡骸を近くの公園に埋めて、小さなお墓を泣きながら作ったときに、「もう絶対に一生生き物は飼わない」と誓ったからだ。

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犬が苦手なのは、後ろ足で立ち上がると自分と同じぐらいデカイ犬に噛まれそうになったトラウマがあるから。

ネコにも実はトラウマがある。
昔住んでいた家の近所の家に小さな黒いネコがいた。
ある日、その家に遊びに行ったとき、私はそのネコを踏んづけてしまった。
裸足の足の裏に小さなあばら骨の感覚。はっきり覚えている。
「ふんぎゃやややや」と鳴いてそのネコは逃げ出した。

その後、僕を見るとうさんくさげな視線を投げて、決して近寄ってはこなかったのだが、半年後に死んでしまった。僕は「あのときに踏んづけてしまったからじゃないか」と思った。

それから、街中を歩いているとき、自転車で走ってるとき、ふと視界の端に、電柱の根元にその黒い小さなネコが見えるような気がしてしまった。

いや、見えた。

もしかして怒ってるのかな、とりつかれてしまったのかな、なんて考えて、お墓に手を合わせたり、家の仏壇に手を合わせたりしていた。


いつのまにかその黒い影は見えなくなってしまったけれど、あれからネコも苦手になってしまった。

僕が動物を飼わず、朝顔やヒマワリのような植物ばかり植えるのはそういう理由からだ。

もう、大切にしている生き物が死ぬのを見たくない。

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