【ネタばれあり】1Q84(1)

2009.07.08 Wednesday 19:11
kazuto funahashi


上巻の半分まで読みました。





近過去の1984年を舞台にした物語。

主人公が2人いて、交互に二人の物語が出てきます。「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」と同じような形式。

一人は「青豆」という珍しい姓の29歳の女性。スポーツクラブでインストラクターをしながら、DV加害者の男性を始末するという「裏の仕事」をしている。

もう一人は「天吾」という名前の予備校講師。数学を受験生に教えながら小説家を目指しており、一度応募したのが縁で出版社の仕事もしている。新人賞に応募された奇妙な小説「空気さなぎ」に心ひかれ、作者の美しい女子高生「ふかえり」と会う。



んで。

「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」では、「計算士」である主人公が持っている固有の物語が「世界の終わり」というタイトルである、というオチで最終的に二つの物語は統合されていた。
今回もそうなのかな、と思っていたら、上巻の真ん中ですでに二つの物語はシンクロし始めている。

二つの物語はどうも同じ時間軸にあり、二人は小学校の同級生であったということ。そして、「青豆」は「天吾」のことを「たった一人だけ好きになった人」だと認識しており、「天吾」は「青豆」のこと「をキリスト教分派の信者である両親の布教のために連れまわされたり、給食の前に妙なお祈りの言葉を言うので、クラスで孤立していた女の子」として覚えていた。


二人が生きている世界は1984年のはずなのに、あるタイミングから、世界がおかしくなっていることに気づく。「米ソが月面に基地を建設」していたり、警察官のユニフォームが変わっていたり、微妙な変化に気づいた。「青豆」はズレてしまったこの世界を「1Q84」と名づけた。


物語のキーとなるヤナーチェクの「シンフォニエッタ」はこの曲。



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本を読むのは速いほうなんだけれど、純文学作品は飛ばし読みができないのでかなり疲れる。しかし、これまでの村上春樹作品と比べると1章あたりの分量がやや少ないので区切りとしては楽かな。

雑感だけれど、これまでよりも、やや表現が装飾過剰な気がする。


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